感謝することが心や人間関係によい——
そんな話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ただ、正直なところ、「感謝しましょう」と言われると、少し距離を感じることもあります。
余裕がある日はいいけれど、反省や後悔、怒りのほうが先に浮かぶ日もある。
そんなときに、無理に感謝を探そうとすると、かえって苦しくなってしまうこともあります。
ある研究では、日々「感謝したこと」を書き出すことで、仕事への前向きさ(エンゲージメント)が高まることが示されています。
一方で、その内容を見ていくと、仕事そのものよりも、人との関わりや日常の中での支えに関する記述が多く含まれているようです。
この結果を踏まえて考えてみると、私たちに必要なのは、必ずしも「感謝」という完成された感情ではなく、
その手前にある「少し助かった」「少しほっとした」といった、小さな感覚なのかもしれません。
無理に感謝しなくてもいい。
まずは、その手前にあるものに気づくことから始める。
以下の記事では、研究の内容とともに「感謝の手前」という視点から、働く日々とウェルビーイングの関係について考えています。