INFORMATION お知らせ・セミナー

2024.10.21

インタビュー記事を更新しました(株式会社タマヤ様)

今回は、ICT機器のレンタル事業や福井県内を中心としたICTサービス事業を展開している株式会社タマヤ様に、WELL-BEING CHECK Plus(Webアプリ×フォローアップ研修)を導入した背景や取り組みの感想についてお話を伺いました。

株式会社タマヤ 取締役社長 玉村文平 様

導入の背景にはどのような狙いがありましたか?

私は、福井県越前市にある株式会社タマヤの三代目として、2024年7月に社長就任をしました。会社の事業承継をしていく上で、経営目標の一つとして「100%ウェルビーイング」という組織の新たな人事ビジョンを掲げました。当社で働く全員=100%が、それぞれの主観的な軸で、ウェルビーイングや幸せを実感することが何より大事であるという意味です。 その人事ビジョンを絵に描いた餅で終わらせずに、実際に具現化していく上で、まず一番初めにしなければならないと考えたことは、従業員一人ひとりが自分自身のウェルビーイングの状態や傾向を知ることでした。ベンチマークとなる現状把握なしに、その後のウェルビーイング施策をしても効果が測りにくいだろうと思ったからです。そして、科学的根拠や理論に基づいたウェルビーイング測定ツールを色々調べる中で、当社の「100%ウェルビーイング」に最も近い考え方だったのがWELL-BEING CHECK Plusであり、最初の狙いである「従業員一人ひとりが自身のウェルビーイングについて知る」ということに対する打ち手として是非導入してみたいと思いました。


「100%ウェルビーイング」というビジョンを掲げた背景について教えてください

当社は創業80年を超える会社で、私自身がこれまでキャリアを築いてきた会社・団体とは色々な意味で異なりました。ですので、私のこれまでの経験、組織運営の方法やカルチャーをそのまま持ち込んでも機能しないだろうと思いました。ある程度成熟した組織に適したやり方で、かつ持続可能な方法で、顧客に貢献できる・価値を提供できる会社であり続けるためには、これまでとは異なる組織の軸、人事ビジョンが必要だと考えました。

福井県は全国同様に人口減少と高齢化が進むことが予想されていますし、有効求人倍率では全国トップクラスなので、新卒・中途ともに採用が極めて厳しい状況です。若い人口がどんどん流出していく中で、今いる従業員を大事にすることと、働く環境をより良くしていくことが企業として生き残るための必須条件だと思っています。その基盤に、「100%ウェルビーイング」というコンセプトを置いたわけです。

正社員、パートタイマーなどの雇用形態を問わず、従業員一人ひとりが自分の主観的な軸でウェルビーイング・幸せを実感することができれば、顧客に対するサービスの質の向上や社会への貢献に直結しますし、それが巡り巡って会社にも良い影響がもたらされるだろうと思っています。 仕事で過ごす時間は人生の多くを占めており大事なことですが、仕事が人生の全てでもないというのが私の持論です。プライベートにおいて、家族や友人と過ごす時間、趣味や推し活に没頭する時間などがあって人生は豊かになりますし、そうした活動がその人のウェルビーイングを形作っていると思います。仕事だけでなく、プライベートにおいても、ウェルビーイングを高めてほしいという思いが私の根本にあります。それに気づくきっかけとして、このWELL-BEING CHECK Plusが最適だと思いました。


プログラム導入までの準備で大変だったことはありましたか?

特にありませんでした。

事前準備にあたっては何度かミーティングをさせて頂き、当社の状況についても丁寧にヒアリングをしていただきました。こちら側の狙いや意図もしっかりと汲み取ってプログラムを調整いただき大変に感謝しています。

本来は1回で実施できればよかったのですが、当社は業務の関係で午前の部、午後の部に分けて実施頂き、柔軟な対応がとても助かりました。時間もきっちり90分で終わりましたし、素晴らしい進行だなと感心しました。プログラム後には、今後の活動に向けた助言もいただくなど、大変満足する結果となりました。

一般的には、ウェブサイトのみで導入を判断するには情報(サービスや料金体系等)が限られていたり、実際に体験・導入するまで、本当にその研修やツールの良さを実感するのが難しい点があると感じています。最近は「無料トライアル30日間」のようなプロダクトは増えていますので、そういったものは積極的に活用して実際に自分たちにフィットするかを確かめることが大事かと思っています。 WELL-BEING CHECK Plusを本導入するに当たり、事前に私自身が一連のプログラムを体験させて頂き、プログラムのクオリティにしっかり納得したうえで全社展開することができた点も良かったと感じています。


プログラムの効果としてどのようなことを実感しましたか?

そもそもウェルビーイングというものに触れたことのない従業員が多かったので、どうなるか不安はありましたが、結果的に従業員が楽しんでプログラムに参加していたことが何より嬉しかったです。 当日のグループディスカッションも盛り上がっていましたし、その後に実施したフィードバックを見ても、ウェルビーイングへの理解度や関心は高かったですね。当社の場合は、いきなり大きな変革をしたいわけではなく中長期的視点で見ていますので、スモールスタートではありますが大事な一歩となりました。


プログラムに参加された従業員の皆さまの声(反応)はいかがでしたか?

社内の反応としては、自分自身のウェルビーイングに気づくことと、同僚のウェルビーイングを理解することの大切さなどに関するコメントが多く寄せられました。

具体的には…

〇「科学的根拠に基づいた講義内容であり、より納得感が得られた。」

〇「自分が幸せと思う癖を発見でき、人によって幸せの感じ方が多種多様なことが知れて学びになったのでとても良い機会だった。」

〇「自分自身の幸せというものをすごく狭い視野で考えている事に気づいた。自分の感情に従って物事を判断していたが、気づけていない、気づこうとしなかった部分にも目を向けようと考えさせられた。他のグループ、パート勤務の方とも業務外の会話を行うことが出来て非常に有意義だったと感じている。また、知識としても非常に興味深く、職場における改善やフローに関しても人間の感情や個々の大切にしているものにも注視しようと感じた。」

〇「ワークショップを受けて、会社が従業員をどう考え、扱っているのかが伝わってきて皆楽しそうだったし、自分自身も時間を忘れてファシリテーターの話やワークショップに没頭していた。個人的には、この活動の目的やネクストステップについてもっと詳しく知りたいと思った。こうした事が全体にも共有できていると、活動自体の捉え方や意識が更に深まって、更に良くなるのではないかと思った。」

といった内容の反応が多くありました。


今回のプログラムが、普段の仕事の場面でどのように活きてくると思いますか?

仕事や業務は部署間連携、外部とのコラボレーションが当たり前の時代ですので、コミュニケーションの重要性は言うまでありません。そのコミュニケーションの前提になる他者理解があるかないかで、生産性や効率性に大きな影響があると私は考えています。WELL-BEING CHECK Plusを1度実施しただけですべてが解決するわけではないですが、プログラムを通じて学んだことを一人ひとりが日常の中に取れ入れて、他者理解を深めることができれば、社内コミュニケーション、ひいては経営に計り知れないインパクトがあると思っています。


今回のプログラムを通して、これからの御社の施策に活かせるポイントはありましたか?

まず、「ウェルビーイングは一人ひとり違う」ということを改めて実感できたことが良かったと感じています。経営者としては、一人ひとり異なるウェルビーイングの多様性をしっかりと把握して、会社ができる範囲でウェルビーイング向上につながる環境や機会を提供することが大事だろうと思います。

ただ、「主観的な」ウェルビーイングを向上させるためには、従業員一人ひとりが自分のウェルビーイングをきちんと理解し、今回のプログラムで学んだ「得る幸せ、訪れる幸せ、守る幸せ、在る幸せ」に自分自身で気づくこととも必要不可欠なのだろうと思います。そういった意味で、このWELL-BEING CHECK Plusは、私たちに気づきや自立を促す効果もあるように感じています。 WELL-BEING CHECK Plusを通じた取り組みは、まだまだこれからではありますが、組織の中に、ウェルビーイングに関心を持つ従業員がいることがわかりましたので、そうした興味関心が高い人たちを今後巻き込みながら、一緒に活動の幅を広げていきたいと思っています。


ウェルビーイング(エンゲージメント/健康経営/人的資本経営)に関するこれからの御社の取り組みについて教えてください

今回のWELL-BEING CHECK Plusは、当社のウェルビーイングプログラムの第一弾でした。今後はいくつかの施策をパッケージにして展開していく予定です。スリーフィールズリサーチさんとまたコラボできる機会を楽しみにしています。 ウェルビーイングは今後ますます重要なテーマになっていくと思います。国や福井県でもウェルビーイングに関する様々な取り組みが始まっていますし、タマヤが位置する越前市は総合計画2023の理念にウェルビーイングを掲げています。こうした行政の方向性や施策との親和性も視野に入れながら、私たちはいち民間企業としてできることを主体的に取り組んでいきたいと思っています。


(インタビューは2024年10月15日に実施しました)